砂川信哉さんが著書「大学受験がしんどくなったときの息抜きのヒント」で、「浪人」に対する考えを紹介されています。
いま大学受験において浪人することは全く珍しくなく、多くの浪人生が存在します。
「浪人生活がその後の人生で大きなハンデになった」という話も聞きません。
しかし砂川さんによると、浪人生活に対するこうした”軽い考え”は警戒すべきのようです。
同書の160~162ページを参考に、砂川さんの意見をまとめます。(この本は参考になりますよ!)
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大学受験がしんどくなったときの息抜きのヒント
※サンプルを読む・kindle版あります
「浪人すればいいや」はNG 砂川さんは浪人時代に成績大幅低下!
常識かもしれませんが、浪人したからといって必ず合格率がアップするわけではありません。
成績が下がることもあります。
浪人すれば成績が上がると思っていたら大間違いです。そんな簡単に成績が上がるのであれば、浪人生の合格率は100%です。
巷では、「浪人生の3割は成績が上がり、3割は下がり、残りの4割は現状維持」だとか、「浪人して第一志望に受かるのは10%~20%だ」とか、いろいろ言われています(正確な統計は見つけられませんでした)。
しかし正確な数字よりも、浪人しても志望校に合格できない受験生がたくさんいる、という事実を知っておくべきです。
僕も浪人してびっくりするくらい成績が下がりました。東大の二次試験の点数は、現役時に比べて、50点近く下がりました。
やるべきことをできていなかったのですから、当然です(現役時に上振れていた、ということもあるでしょうが…)。
限られた時間でやるべきことをキチンとやった人は受かる、準備が不足していた人は落ちる、単純なことです。
浪人生活では時間の管理にルーズになりがちです。
自己管理ができなければ時間を無駄にすることに
浪人生活では自分の好きなように使える時間が増えます。これはデメリットにもなりえます。
また、浪人すると学校もありませんから、自由に使える時間が増えます。予備校も簡単に休めます。
サボろうと思えば、いくらでもサボれてしまいます。地方から都会に出てきた人は、誘惑も一気に増えるでしょう。
自分を律することができなければ、勉強以外で時間を浪費することになりかねないのです。
勉強に充てられる時間はたくさんあるはずなのに、希望通りに進学できない浪人生が多数いるということが、誘惑に打ち勝って己を律し、努力を続けるこの難しさを物語っているのだと思います。
人はそう簡単に変われません。僕も最後の年は相当気合を入れて、なんとか切り替えることができました。
「落ちても浪人すればいいや」と諦めてしまい、残されたわずかな時間すら頑張れない人が、浪人したからといってあと1年頑張れるのでしょうか?
砂川さんは「『浪人すればいいや』と思っていたらマジで浪人する」と警告されています。
自己管理をちゃんとできれば問題ありませんが、誘惑は何かと多いもの。
「浪人したら絶対サボるだろうなぁ…」との自覚があるなら、まずは現役合格するために全力を尽くしましょう。