理数系専門塾エルカミノ代表の村上綾一さんが、著書「中学受験で成功する子が 10歳までに身につけていること」で、子供(小学生)の叱り方について解説されています。
親の性別による違いやお父さん特有の役割がわかります。
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中学受験で成功する子が10歳までに身につけていること
※サンプルを読む・Kindle版あります
同書の126~128ページから一部抜粋して紹介します。(この本は参考になりますよ!)
叱る役割 父親と母親での違い 高学年からはお父さんの出番も
小学生の高学年になると、学習面でもお父さんの出番が増えます。
低学年のうちは、お母さん中心で学習を進めていいと思います。
しかし、高学年になったら、お父さんの出番です。もちろん学習管理はお母さん中心でかまいません。お父さんにしかできない仕事があります。
高学年になると、遊び感覚の学習を卒業し、厳しさが増してきます。
毎日やる。やるべきことを決めて、必ずこなす。これは大人でいえば、仕事そのものです。
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叱る役割には父親と母親で違いがあります。
かつて、社会の厳しさを教えるのは、もっぱら父親の役目でした。しかし昨今は、仕事を持つ母親も多いので、必ずしも父親である必要はなくなってきました。
ただ当然ながら、父親と母親には、男女の特性の違いがあります。
子どもに慢心が見えたときの叱り方も、父親と母親では違います。
父親は、言うだけ言えば終わりにできますが、母親は尾を引いたり、蒸し返したりしてしまいがち。
男女の特性の違いからすれば、父親は最後に叱る人であってほしいと思います。
きっぱりと叱って、それでおしまい。
役割の適・不適は性別の違いだけでなく、子供との過ごし方とも関連しています。
これは、単に男女の特性の違いから言っているだけではありません。
最後に叱った人が母親だと、普段から接する時間が長いため、子どもは母親に見捨てられた感を強く抱きます。これでは、子どもの学習にとって逆効果です。
最後に父親が叱る。そしてそれが、子どもにやる気を起こさせる叱り方であることが、子どもを叱るときの理想です。
「ここがいけなかったんだな。じゃあ、次からはこうしてみようか」など、何がいけなかったかを認識させたうえで、今後どうすべきかを具体的に示しましょう。
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叱る際の注意点 父親と母親で違う叱り方を
村上さんは「子どもを追いつめてはいけません!」として、このように強調されています。
理想的な叱り方のもう一つは、二人が同じ調子で怒らないこと。母親が叱り始めたら、最後に一言父親が発言して、その場を収めます。
そして、その後「母さんの言う通りだぞ。苦しいこともあるけれど、父さんも母さんも応援しているぞ」などと、受け止めてあげてください。
お母さんは子どもと距離が近いので、どうしても感情的になりやすいです。
そこでお父さんの出番。感情の交通整理ができるのは、やや離れた視点に立っていることの大きなメリットです。
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子供の言うことも聞いてあげましょう
叱るなかで、子どもの言い分も聞くのがポイントです。
お母さんにワーッと言われて反論できないこともあるでしょう。そのときに、子どもなりの理由を聞いてあげることで、わだかまりなく次に進むことができるのです。それもお父さんの大切な役割です。
お父さんはお母さん(奥さん)も受け止めて
お父さんにはもうひとつ役割があります。
お父さんが受け止めるべきなのは、子どもだけではありません。母親である妻のことも、しっかり受け止めてあげてください。
低学年のうちはママ友同士で分かち合えた大変さも、高学年になるとお互いに気づかいが出てきて、分かち合えなくなります。
そこでお父さん、ぜひお母さんの悩みを聞いてあげてください。
母親が悩みのない精神状態にあることが、ひいては子どものためなのです。
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