テスト前や受験前に計画を立てる学生さんは多いでしょう。

そして「計画を立てて満足してしまい、肝心の勉強をしない」という話もよく聞きます。(管理人もその一人です…)
 

 
砂川信哉さんが著書「大学受験がしんどくなったときの息抜きのヒント」で、この「計画だけで終わり」対策を解説されています。
 
同書の130~133ページから一部抜粋して紹介します。(この本は参考になりますよ!)

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大学受験がしんどくなったときの息抜きのヒント
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「計画を立てて終わり」はよくある その理由は?

「計画を立てた時点でやった気分になり、なかなか行動に移せず悩んでいます」という読者さんからの相談に対し、砂川さんは「計画を立てるだけでは意味がない」としてこのように返答されています。

目標に向かって勉強を進めていくために、計画を立てることが重要であることは、今更言うまでもありません。
 
目標から逆算して、今自分がやるべきことを明確にし、立てた計画に沿って毎日の勉強を積み上げていく、これが受験勉強の基本です。
 

とはいえ、「計画立てただけで勉強した気になる」ことがしばしばあるのも事実です。

しかし、あなたのように、「計画を立てた時点で満足して、行動に移せない」という声も聞きます。
 
計画はあくまでロードマップであり、実際にそこを走らなければまったく意味がないのに、肝心の勉強に手がつかないのは、困ったものです。

「計画だけで終わり」はなぜ起きるのでしょうか?
 
砂川さんはその理由をこのように解説されています。

なぜ計画を立てて満足してしまうのでしょうか?
 
そのような人は、完璧な計画を作り上げようとして、勉強よりも計画を練ることに労力をかけすぎていることが原因なのかもしれません。
 
「どの時期までにこの参考書を理解して、次はこれくらいの期間をかけてこの問題集を完璧にする、その次は…」などと、緻密に立てられた計画を実行することができれば、それは素晴らしい。
 
ですが、いくら時間をかけて計画を立てたところで、行動に移さなければ、なんの意味もないどころか、その時間他の勉強をする方がマシです。
 
計画を立てる時間は勉強時間ではないし、計画を立てただけでは、自分はまだ一歩も前進していないということを強く自覚しなければなりません。
 

それではこうしたことを踏まえたうえで、どのように計画を立てれば良いのでしょうか?

勉強計画の立て方 完璧主義はNG 修正すること前提で

まず前提として「完璧な計画」という考えを無くしましょう。

大切なのは、完璧な計画を立てようとしないことです。
 
もちろん、適当に計画を立てろと言っているわけではありません。
 
正しい方法で正しい方向へ努力を積み重ねるためには、何をすべきかをできるだけ明確にする必要があるでしょう。
 
しかし、長い受験勉強において、予想外の事態はつきものです。
 
勉強を進めるうちに思わぬ弱点が見つかることもあれば、苦手科目がなかなか克服できずに想定以上に時間がかかってしまう、ということも起こりうるでしょう。
 

そもそも、勉強に限らず何事も事前の計画通りに行くものではありません。
 
なので「修正ありき」でやっていくのが現実的なのです。

計画というものは、状況に応じて変わりうるもの。
 
実際に勉強を進めながら、絶えず修正を繰り返していくものなのです。
 
中には、先述しましたが、完璧を求めるあまりギチギチに綿密な計画を立て、いざ実行するも達成できず、もういいやと諦めてしまって勉強が手につかなくなってしまう、という人もいるかもしれません。
 
アクシデントは起こりうるものだし、計画なんていつでも見直せばよいものを、少し予定通りに進まなかったからといって自分が嫌になってしまう。よくない完璧主義の一例です。

結論としては、ざっくりとした方針を決めたら、とりあえず実行して、その過程で計画も少しずつ修正していくのが良いようです。

想定外の事態は起こりうるものだと認識して、初めから最短距離を走ろうとせず(最初の段階でははっきりと分かるものではありません)、ある程度の見通しを立てたら走り出して、走りながらよりよい方向へ修正(計画を変更)しながら、確実に歩を進めてゆきましょう。
 

 
「完璧な計画」を立てようとしない。
 
想定外の事態が起こるのは当たり前だと考えて、勉強を進めながら計画を都度修正していくようにすること。

細かすぎない計画をとりあえず立てて、まずは実行する。計画を進めるに伴って適宜修正する、ということになりそうです。