受験勉強のスタイルを大きく分けると、夜遅くまで勉強する「夜型」と、朝早く起きて午前中を活用する「朝型」の二つがあります。

この二つについて、砂川信哉さんが著書「大学受験がしんどくなったときの息抜きのヒント」で解説されています。

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大学受験がしんどくなったときの息抜きのヒント
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「朝型」(もしくは「夜型」)のほうが良い、といった優劣はあるのでしょうか?
 
同書の86~89ページから一部を抜粋して紹介します。(この本は参考になりますよ!)

勉強するなら朝型と夜型どちらが良い?

「勉強は朝型と夜型どちらが良いですか?」という質問に対し、砂川さんは
 
自分が集中しやすい時間がベスト。でも試験は朝なので注意
 
と回答されています。

朝でも夜でも、自分が集中しやすい時間帯に取り組めばよいのではないでしょうか。
 
これも勉強の「手段」の話ですし、体質にもよるので、どちらがよいということはないと思います。
 
ただひとつはっきりしていることは、「入試は朝早くからスタートする」ということ。夜型の人は、本番が近づくにつれて朝方に変えていく必要があるでしょう。
 
朝型・夜型どちらにも言えることは、「自分がどういう状態であればパフォーマンスが上がるのか」を理解しておくべきだということです。
 

具体的には、以下のようなことを把握しましょう。

何時に寝れば、翌日スッキリ目覚められるのか?睡眠時間は何時間くらいがベストなのか?
 
どの程度運動すると、体の調子が上がるのか?何を食べたり、飲んだりすると目が冴えるのか?
 
逆に眠くなってしまう食べ物は何か?何分休憩すると気持ちよく勉強を再開できるのか?
 
「こうすると調子がよい」と思えることを見つけてください。

どちらが良いかは、まず自分を知ることが判断の基準になりそうです。
 
そして夜型であれば、試験本番に近くなったら午前中でも活動できるように生活スタイルを変えていきましょう。




睡眠時間を削るのはNG!自分に必要な長さは確保する

受験勉強では「睡眠時間を削って頑張る」といった話も聞きますが、砂川さんは「自分に必要な睡眠時間は確保するべき」と主張されています。

睡眠時間に関して言うと、僕は最低6時間くらいは寝ないとダメで、それ以下になると日中ずっと眠くて勉強がはかどりませんでした。
 
皆さんの中には、睡眠時間を削って勉強すべきか迷っている方も多いでしょう。
 
ですが、いちばん大事なのは睡眠時間である、と言っても過言ではないと僕は思っています。
 

睡眠時間が不足すると、せっかく吸収した知識が脳に定着しにくくなります。

脳が睡眠中に記憶の整理を行っていることはよく知られています。
 
詳しいメカニズムは専門書に譲りますが、睡眠が不足するとその整理のプロセスが阻害され、記憶力が落ちます。
 
ただでさえ物事を忘れる脳ですから、そんな状態では勉強したこともどんどん忘れていきます。

その他にも弊害はあります。

また、睡眠不足だと、起きている間のパフォーマンスも落ちます。
 
眠気を耐えていくら時間を捻出しても、その質が低ければ意味がありません。無理をして体調を崩してしまっては本末転倒です。
 
体調管理も試験科目のひとつ。睡眠時間の優先順位を上げ、起きている時間の質を上げましょう。
 

受験勉強は自分が最も調子の良い時間帯で、睡眠時間は十分に確保しつつ続けるのが良い、ということになりそうです。