卓球・平野美宇選手のお母さん、平野真理子さんの子育てのモットーのひとつは「自分のことは自分でする」です。

美宇選手は中学一年生から寮生活を始めていますが、真理子さんのこの方針のおかげで苦労なく自立した生活ができたそうです。
 

 
真理子さんの著書「美宇は、みう」の34~36ページから、一部を抜粋して紹介します。
 
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美宇は、みう。 ―夢を育て自立を促す子育て日記

小さいころから「自分のことは自分で」卓球の遠征準備やラバーの貼り替えも

「自分のことは自分で」は子供さんが小さいころから徹底していました。

わが家では、三人の子どもたちが小さい頃から、自分のことは自分でするよう教えてきました。
 
例えば、散歩や買い物に出かける時には、三人とも小さなリュックサックを背負い、中には各自のオムツ、着替え、水筒などを詰め込みます。
 
美宇も道ですれ違うご近所さんに、「どこへ遠足?」なんて声をかけられたりして。
 
小学校へ上がると、もう少し大きなリュックサックになり、中身もラケットやシューズなど卓球の道具が中心に。
 
大会や合宿など何泊かする遠征の時には旅行用のトランクに自分の荷物を詰めて、それを各自で持って移動します。
 

卓球は頻繁に試合があるため、親が子供の支度をするというのは、物理的に無理という事情もありました。

なにしろ卓球は全国規模で見ると、毎週末のようにどこかしらで大小の大会が行われていますから、試合のたびに親が身支度をしていてはきりがありません。
 
旅先であれがない、これがないと慌ててしまうことがないように、自分の荷物は自分で用意するのが賢明。そうすると自然に責任感も芽生えます。
 

卓球の必需品、ラケットのラバー交換も自分で行います。

平野家の三姉妹は古くなったラケットのラバーも一人で貼り替えます。
 
新しいラバーを買った時、お店に頼んでしまう人が多く、中学生でも張り替えたことがないという人もいますが、試合中にラバーを傷つけてしまったら、その会場でラバーを貼り替えなくてはなりません。
 
緊急事態に備え、美宇も世和も亜子も小学三年生から自分で行うようにしています。
 




身支度の便利グッズ「洗濯ネット」をフル活用

必要なもの別にまとめる際には、洗濯ネットが非常に使えるアイテムなのだそうです。

荷物の仕分けには洗濯ネットが便利なのをご存じですか?
 
私も実母に教えてもらったのですが、中身がうっすら透けて見えて何が入っているかが支度をした本人には人目でわかるんです。
 
この「うっすら」がポイントです。透明なビニールのようにはっきり見えてしまうと、人がいるところでトランクを開けなければならない時に、ちょっぴり恥ずかしい思いをします。
 
最近では百円均一のショップなどに色柄のついた洗濯ネットが売っていて、ネット選びも楽しいし、トランクの中がかわいくなるので、子どもたちが楽しみながら荷造りできてオススメです。
 




洗濯物をたたまず&子供が自分で収納する工夫 お母さんも楽に

手のかかる家事の筆頭・洗濯も、工夫とアイデアで子供さんにもできるようになります。

日常生活でももちろん、「自分のことは自分で」が鉄則です。
 
例えば、手のかかる毎日の洗濯物。平日洗って干すまでは私がやりますが、乾いた洗濯物をクローゼットにしまうのは子どもたちの役目。
 
ただし、子どもが無理なく続けられる工夫は必要です。わが家では洗った服をハンガーに掛けて干し、乾いたらハンガーごと取り込んで、服はそのまま自分のクローゼットに移動するだけです。
 
家を設計する時から考えていて、そのためにハンガークローゼットを各自用に作りました。
 

このやり方であればお母さんの負担を軽減でき、子供さんが家族から離れて生活することになっても自立して家事をこなすことができます。

友達が教えてくれた方法なんですけど、これならたたむ手間が省けて母親の私も楽チン、楽チン。
 
休日は洗濯するところからすべて子どもたちがやってくれます。
 
「自分のことは自分で」って、当たり前のようでなかなか難しいものですが、これをやっておいたおかげで、中学一年生から東京で寮生活を始めた美宇は、最初から洗濯も苦にならなかったようです。

真理子さんの本は子育てに役立つ独自の考え方が満載です。
 
気になる方はチェックしてみてはいかがでしょうか。