子供さんの勉強の助けにと、部屋やトイレの壁に漢字や英語の表、世界地図などを貼っているご家庭は多いのではないでしょうか。
しかし、ただ「貼ってある」状態で、「子供の知識になっているのかな?」「貼ってて意味あるの?」という親御さんもいらっしゃるかもしれません。
この件について、理数系専門塾エルカミノ代表の村上稜一さんが、著書「中学受験で成功する子が 10歳までに身につけていること」で、解説されています。
同書の116~117ページから一部を抜粋して紹介します。(この本は参考になります!)
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中学受験で成功する子が10歳までに身につけていること
※サンプルを読む・Kindle版あります
壁に貼るのは効果アリ 特にトイレがお勧め
結論から書きますと、貼っておくことは十分意味があります。
村上さんも推奨されています。
「漢字一覧表や世界地図、年表を、トイレなどの壁に貼ることは効果がありますか」と聞かれます。
私は「ぜひ貼ってください」と答えています。
「ただ貼ってある」だけですが、子供には吸収する能力が十分にあるのです。
12~15歳頃までは、大人よりも目の記憶力に優れています。小さいうちは、映像や画像で覚えることができるのです。
一方、それ以上の年齢になると、体系的に覚えるほうが楽になります。
中学生になって英単語を暗記するのに、ある単語の形容詞形や反対語など、関連させて覚えるのは理にかなっています。
いろいろと壁に貼るのは、見た目にはあまり好ましくないかもしれません。
しかし子供の知識を増やす意味では、トイレの壁に貼るのは特に効果的なのだそうです。
インテリアの観点からすれば、壁にベタベタ貼ってあるのは美しくありません。
ただ、子どもは視覚から記憶するので、少しの間だけ我慢して、壁に年表などを貼ってあげてください。特に、トイレの壁は有効に使えます。
毎日、毎度見ていると、子どもは記憶に残ります。大人からすれば、読むこともなく、ただ見ているだけで記憶に残るなんて、あり得ないと思うでしょう。しかし、それは論理的、体系的にしか記憶できない大人だから、そう思うだけです。
子どもの記憶の特性を生かしたやり方は、大人からすれば信じがたい感じがするでしょうが、ぜひ試してください。
貼りつける教材は、市販のもので十分です。
貼りつける年表や、漢字一覧表などを、手作りする必要はありません。労多くして益少なし。書いたら覚えると思うのは、書いてしか記憶できない大人だからです。
子どもは書くより見て覚えるのですから、わざわざ時間をかけて作成しなくても、市販のものでかまいません。
子どもの記憶方法に沿った貼りつけ作戦は、大人が思うより効果があるのです。
親御さんは、子供さんの”伸ばしたい教科”に関する教材を壁に貼ってみてはいかがでしょうか。