前ページまで、菅原裕子さんによる子供のコーチングについて紹介してきました。
 
それでは、適切なコーチングを行うことで、子供にどのような力を育むことができるのでしょうか?
 
「コーチングでは、このように対応する」という具体例と共に、菅原さんの解説を紹介します。

1 考える力 
必要なのは「答え」ではなく「問い」 
 
考える力を育てるには、子供に質問をすることです。
 
例えば、子供が「宿題を教えて」と言ってきたら、すぐにやり方を教えるのではなく、隣に座って「どういう問題か、教えて」と質問します。
 
「じゃあ、最初はどうしたらいいの?」「そしたら、何がわかる?」と、1つずつ質問して子供自身に考えさせましょう。
 
また、勉強以外の場面でも、結論を言う代わりに、たくさん質問をしましょう。「今日は傘がいると思う?」「何時に家を出たらいいと思う?」などですね。
 
論理的な考え方を身につける途中の子供に、親はもどかしさを感じるかもしれません。しかし、あくまで優しい雰囲気で質問し、焦らず、子供のテンポで、考える力を伸ばしましょう。
 
 
2 有能感 
失敗は試行錯誤のチャンス 
 
有能感とは、「やってみよう」「できそう」「なんとかなる」という気持ちのことです。
 
幼少期の子供は、万能感のかたまりです。何でもできる、なんでもやりたいという気持ちがあります。それが、さまざまな経験の中で「できることもあるし、できないこともある」という形にシェイプアップされています。
 
そして、有能感が育ちます。
 
親の役割は、まず万能感が適切にシェイプアップされるよう、子供にたくさんの失敗と試行錯誤、成功の過程を経験させることです。
 
そして、子供の心の奥にある「やってみよう」「できそう」「なんとかなる」という気持ちが潰れないよう見守ることです。
 
子供が自信をなくしていたら、「これとこれはできたね。ここまですごくがんばったよね」と、子供の達成を一緒に認めましょう。

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