学生と大学入試の話になると、
「偏差値は?」
「どんな入試問題が出るのか」
といったことを問題にしがちです。
入試は人生の一大イベントであり、まずは合格しなければ話にならないので、それは当然の事なのですが、大学を卒業してからのことを意識しておくのも有意義ではないでしょうか。
卒業後の就職までを考えて大学を選ぶのです。
特定の職種に強い、あるいは何らかの業界に多くの卒業生を輩出している大学は複数存在します。
雑誌「週刊文春」に、業種別社長の出身大学に関する記事がありました。
ポイントをまとめて紹介します。
(このコンテンツは雑誌「週刊文春」の2014年6月19日号140~145ページを参考にしています)
社長を多く排出する大学
まず、社長を多く輩出する大学はどこなのでしょうか?
企業の経営情報に特化したシンクタンク、帝国データバンクが作成した「COSMOS2」という企業ファイルをもとに調べると、以下のようなランキングになります。
1位 日本大学
2位 慶應義塾大学
3位 早稲田大学
4位 明治大学
5位 中央大学
6位 法政大学
7位 近畿大学
8位 同志社大学
9位 東海大学
10位 関西大学
11位 立教大学
12位 専修大学
13位 青山学院大学
14位 立命館大学
15位 関西学院大学
16位 東京大学
17位 外国の大学
18位 福岡大学
19位 東洋大学
20位 駒澤大学
21位 甲南大学
22位 神奈川大学
23位 名城大学
24位 京都大学
25位 愛知学院大学
26位 東京理科大学
27位 京都産業大学
28位 大阪工業大学
29位 東京農業大学
30位 明治学院大学
上位は私立大学 大まかな傾向は
上位15校を私立大学が占めているのは特徴的です。
国公立大学だけに限れば、東京大学が16位でトップ、以下は京都大学が24位、30位圏外に北海道大、大阪大、九州大、神戸大、東北大と続きます。
私立大学の場合、社長の二世や三世が付属の中学・高校に通い、エスカレーター式に大学に上がってそのまま卒業するケースが多いと考えられます。
総合ランキングでは16位の東京大学が、年商1千億円以上の企業に限れば1位になります。
かつては「三田(慶應)の理財、白山(東洋)の哲学、駿河台(中央)の法学」といった、大学の特徴を表す言葉もありましたが、最近はあまり聞かれません。
どの業種にも、慶應大学出身者は比較的多く、中でも「理財の慶應」は伝統的に財界に強いネットワークがあります。
ある程度認知されている、特定業種に強い大学としては、
・出版社→早稲田
・百貨店→慶應
・不動産→日大
・銀行→東大
といったものがあります。
次のページでは、 業種別に社長の輩出数の多い大学を紹介します。