幼児教育に興味のある方は、「ドルトンスクール」をご存じではないでしょうか。
 
ドルトンスクールとは、1908年にアメリカの教育家ヘレン・パーカースト女史により提唱された「ドルトンプラン」に基づく教育施設です。
 
「ドルトン」とは米国マサチューセッツ州にある町の名前です。
 
1919年、この町にパーカースト女史はドルトンスクールを創設します。

ドルトンプランは日本にも1976年に紹介されており、当コンテンツ作成時点では東京と名古屋にスクールが開設されています。

ドルトンスクールの理念とは

パーカースト女史は、教育についてこのように語っています。

「学校の真の使命は生徒を鋳型にはめることではなく、自分の考えを持てるよう自由な環境を整えてやり、学習するうえで生じる問題に立ち向かう力をつけてやることです」

幼児教育というと、いわゆる”英才教育”をイメージしますが、ドルトンスクールで行われているのは、やや主旨が違うかもしれません。
 
ドルトンプランは以下の2つの原理に基づいています。

自由の原理

子供達の考え方、やり方はそれぞれ違うので、各自のやり方とペースに合わせて考えたり調べたりする時間を十分に与えます。
 
それにより、物事に取り組む意欲や持続力を養います。

協同の原理

人間は独りでは生きていけません。
 
そこでドルトンプランでは、学校を人とともに生きることを学ぶコミュニティーと考え、集団の中のひとりとして行動させます。
 
他クラスや他学年の生徒とも積極的に交流し、多様な価値観、社会性、協調性を身につけます。

ファーストプログラムとは

ドルトンスクールでは、3~5歳を対象とした学習を「ファーストプログラム」と呼んで重視しています。
 
この年齢の子供は吸収力が最も高く、ここでいかに総合的な学習をできるかで、その後の成長の土台が作られるからです。
 
ファーストプログラムでは「学ぶ喜び」と「創造する楽しさ」を身につけることを目的とし、国語、算数、社会などの一般教養のほか、プロジェクト、ラボ、ガーデンプレイといったカリキュラムも行っています。
 
教室で学ぶだけでなく、街に出かけて様々な経験・体験をする「シティ・アズ・ア・クラスルーム」もあります。
 
 
ファーストプログラムには、以下のような3つの特色があります。

ドルトンの教育理念に基づく総合的カリキュラム

「子供一人ひとりの個性と自由を尊重する」理念に基づく、一般教養はじめ感性、想像力を育む多彩なカリキュラム編成。
 
教師が一方的に詰め込むのではなく、子供自ら発見し、考えながら問題を解決するよう促すための授業を行う

少人数のクラス編成

子供一人ひとりに目を配り、対応するため、1クラスの人数は20人前後で、担当教師は2人。
 
「ラボ」のプログラムでは、より集中して知識を学べるよう、4~5名のさらに細分化されたグループに分け、それぞれ専門の教師が担当する。

専門の教師が授業を担当し理解を深める

2人のクラス担任のほか、科学、英語、音楽、アート、体操、コンピューターなどは全て専門の教師により授業が行われます。
 
それにより子供は好きな分野、得意な分野の理解をさらに深める。
 
 
幼児教育に関心のある親御さんは、ひとつの選択肢として、ドルトンプログラムやスクールも検討してみてはいかがでしょうか。