このページでは、卒業生に社長が多い大学をまとめています。
 
特定の業種への就職に強いカリキュラムがあったり、OBとのつながりが強いといった理由から、「この業界に就職するなら○○大学が有利」といった評価はいくつか確立しています。

(このコンテンツは雑誌「週刊文春」の2014年6月19日号140~145ページを参考にしています)

業種別 社長輩出数の多い大学ランキング

以下に、主な業種別に社長輩出数の多い大学のベスト5を紹介します。
 
やはり大学のカリキュラムが大きく影響するようです。

ゼネコン

1位 日本大学 461人
2位 早稲田大学 88人
3位 明治大学 69人
4位 東海大学 67人
5位 法政大学 61人
 
ゼネコンセクターで目を引くのは、日大が2位早稲田の5倍もの社長を輩出している点です。
 
この圧倒的と言える数を生み出している理由は、日大の学校の規模に加えて、工学部・生産工学部・理工学部それぞれに土木工学科があることも挙げられます。
 
一級建築士合格者も日大がトップです。
 
日大出身ゼネコン社長の多くは、出身地などの地場産業を支えています。以下に紹介する不動産業や飲食店、ホテル旅館セクターの日大出身者も同様です。
 
ゼネコンはじめこれらの業種を意識している学生は、日大はかなり有力な進学先になりそうです。
 

不動産業

1位 日本大学 1906人
2位 慶應義塾大学 1466人
3位 早稲田大学 1085人
4位 明治大学 911人
5位 中央大学 830人
 

飲食店

1位 日本大学 324人
2位 慶應義塾大学 236人
3位 早稲田大学 169人
4位 明治大学 160人
5位 中央大学 147人
 

ホテル・旅館

1位 日本大学 187人
2位 慶應義塾大学 156人
3位 早稲田大学 121人
4位 中央大学 105人
5位 明治大学 88人
(6位 立教大学 74人)
 
6位の立教大学には、観光学科が整備されており、ホテル・旅館業界への就職に強いとされています。にもかかわらず6位に甘んじている点を文春の記事では批判的に伝えています。
 
 

普通銀行

1位 東京大学 20人
2位 慶應義塾大学 15人
3位 早稲田大学 10人
4位 京都大学 5人
5位 明治大学 4人
 
1位は東大ですが、入行人数では慶應のほうが多い点を補足しておきます。
 
 

百貨店

1位 慶應義塾大学 14人
2位 早稲田大学 9人
3位 青山学院大学 4人
3位 明治大学 4人
3位 立教大学 4人
 
百貨店セクターで慶應が首位に立っているのは、”名門”として名高い村田昭治名誉教授ゼミが流通業に多くの学生を送り出していると考えられます。
 

スーパーマーケット

1位 日本大学 33人
2位 明治大学 20人
3位 早稲田大学 15人
4位 中央大学 13人
5位 慶應義塾大学 12人
5位 専修大学 12人
5位 法政大学 12人
(5位の3校は同数)
 
 

出版社

1位 早稲田大学 152人
2位 中央大学 95人
3位 慶應義塾大学 90人
4位 日本大学 80人
5位 法政大学 46人
 
”ジャーナリスト輩出校”のイメージが強い早稲田は出版社セクターでトップです。
 

書店

1位 日本大学 51人
2位 慶應義塾大学 44人
3位 明治大学 37人
3位 早稲田大学 37人
5位 中央大学 27人
 

 

法律事務所

1位 中央大学 40人
2位 東京大学 39人
3位 早稲田大学 28人
4位 慶應義塾大学 9人
5位 明治大学 7人
 
この調査が行われた時点では1位が中央で2位は東大ですが、文春の記事では「数年後には逆転する」としており、そして10年後には1位が早稲田になると予測されています。ちなみに30年ほど前は中央が他を圧倒して1位でした。
 
国公立大では東大が首位ですが、記事では「ベンチャーは少ない一方で官僚出身の天下り社長が相当カウントされている」とされています。
 
 

学習塾

1位 早稲田大学 56人
2位 慶應義塾大学 46人  
3位 中央大学 33人
4位 東京大学 30人
5位 同志社大学 22人
 
 

通信販売

1位 早稲田大学 31人
2位 日本大学 19人
3位 中央大学 18人
4位 明治大学 16人
5位 東海大学 14人
 
 

病院

1位 久留米大学 224人
2位 日本大学 182人
3位 日本医科大学 161人
4位 昭和大学 133人
4位 東京医科大学 133人
 

診療所

1位 久留米大学 711人
2位 長崎大学 491人
3位 東京医科大学 477人
4位 日本大学 463人
5位 昭和大学 448人
 
病院・診療所でトップを占める久留米大学は、創立当初から医療・診療を重視しています。
 
九州地区の総合病院は久留米大出身者が院長を務めるケースも多く、開業して難しい症例や困ったことが起きたらすぐに大学病院を紹介できるメリットもあります。
 
久留米大OBのつながりは強く、開業の際は先輩が銀行を紹介するのみならず、先輩が保証人を務めることもあります。
 
「開業するなら久留米」という評価は定着しつつあるようです。